私は以前、就職に関するセミナー等に通う機会がありました。

その時のメモを題材として、今回は「メモ」についてピックアップしていきます。

〇社会人とメモに関してのお話

セミナーの人はまずこう言いました。

「社会人になりたての頃は必ずメモをとるように」と。

インターンシップにしても、就職後の活動にしても、自分用のメモ持っていつも学んだ事を書くようにと教え込まれました。

その名残なのかはさておき、私の本棚には処分に困るぐらいのメモがあります。

しかし、実際のところメモを取ることで私達にどのようなメリットがあるのでしょうか?

ⅰ)学びを促進させるための道具

ノートやメモをする行為については、学生の頃から書いている人もおおくいることでしょう。

学生がノートを取る目的は、学習内容を見直す為です。

「エビングハウスの忘却曲線」について聞いたことはあるでしょうか。

ヘルマン・エビングハウスによって提示された、人間の脳の「忘れるしくみ」を曲線で表したものです。

20分後には42%、1時間後には56%、1日後には74%が記憶から消えてしまいます。

耳から聞いた内容のほとんどは1日で忘れてしまうということです。

実際に私がとったメモの中には、どのような目的でとられたメモなのか、内容が一切わからないものもいくつもありました。

遠い昔のものでなくても、「良いアイデアが浮かんだぞ」と喜んでいたらすぐに忘れてしまったということもあります。

それほど、新しいことは忘れやすいのです。

今までの学生生活と違い様々な新しい経験があり、実際に動いていかなければなりません。

仕事をする上で必要なことをいち早く覚えるために重要なところをメモし、繰り返し見返す事により、より早く職場に順応できることにつながります。

ただし、見なければ意味がありません。

おそらく皆さんも経験あるでしょう。

“ノートとか書き込んだものの、それ以来開いたことがない”ということを。

結局のところ、あとで使う前提でないと意味のないゴミ同然の代物だと言えます。

ⅱ.)学ぶ姿勢を見せる上ではうってつけ

社会人になると、上司からあらゆる仕事のイロハを教えてもらうこととなるでしょう。

とはいえ、上司の立場からすると、“他の仕事もたくさんある中わざわざ教えなければならない”という状態です。

そんな中でもし教えるのであれば、やる気のある人とない人ではどちらを選ぶでしょうか?

おそらくAのやる気のある人でしょう。

やる気のある人にこそ教えてあげたいと思うのが教える側の心理です。

しかし、一生懸命学ぼうとしてもどのように示せばいいのかなんてわからないですよね。

一番手っ取り早い方法があります。それが、メモ帳です。

素直に学ぼうという姿勢を見せる上では、メモ帳はかなり有効です。

実際、私が仕事とは全く関係ないことをメモ帳に書いていた時に、同僚から

「〇〇さん、いつも仕事に精が出ますね」

と声をかけられました。

ここから分かることは、

“メモを取る行為自体が前向きな学習態度として判断されやすい”

ということです。

とはいえ、姿勢を見せるだけのメモなんて将来的に考えると無意味ですので取るからには自分の為になるように真面目にとりましょう。

ⅲ)ミスの防止

前提として、人間の記憶はあてになりません。

社会人になると、イレギュラーな仕事が数多くあり、本来の予定通りにいかないこともしばしばあります。

一番最悪なのは、やるべき内容を忘れてしまい、その結果重大なミスを犯すことです。

また、機械の操作等をする場合、一回教えてもらった内容をすぐにできるようになる方は少ないと思います。

毎回先輩に教えてもらうわけにはいきませんし、自分一人でも間違えないようにとメモをとることもあるでしょう。

まだ慣れていない人でも、やり方のメモを書いていれば、その通りに実行するだけで一通りの流れはできるものです。

書いたメモを見返すことで学習できるということを先ほど触れましたが、加えて忘却によるミスを防ぐという意味でもメモは大きな役割を担います。

<まとめ>

メモは学ぶための道具としても、学ぶ姿勢を示すためにも有効なツール。

また、忘れる前にメモを取ることによってミスを減らすことにもつながる。

ただし、見返さなければ意味はない。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です